現在Geneva Business Schoolの修士課程にて勉強していますが、実際この学校は学士課程の生徒の人数の方が圧倒的に多いです。
9月に入学した初めの週は、オリエンテーションをひたすら聞く週時間にあてられました。それも学士課程の新入生たちと一緒に行われました。
今日はその時に知り合ったレバノン人の18歳の男の子、ミレッドから学んだことについてお話しようと思います。
パーティー好きでちょっと不思議な男の子
ミレッドの第一印象は、物腰が柔らかいというのと、ちょっと不思議ちゃんという感じでした。
18歳でまだあどけなさが残る顔、背も165センチくらい。可愛いらしい大学一年生くらいにしか思っていませんでした。
そんな彼が1人の教授と真剣な目で話している姿を見るまでは。
彼の中に隠された父との約束
木曜日に行われる Management of International Organizationsという授業、内容は難しいですが、教授のライアンが大好きなのでいつも楽しみにしていました。
とある木曜日、ライアン先生がなかなか教室に来ないので教室の外を確認すると、薄暗い廊下に小さな声で深刻そうに話をするライアン教授とミレッドが。
ライアン教授の信頼が厚いくて生徒の相談によくのっているのは、その当時既に知っていましたが「なんでミレッドが」と少し疑問になりました。
「どうせ宿題のことだろう」と思っていた頃に、話終えたライアン先生が教室にやってきました。
「ミレッド勉強頑張っているんですね」、と私がお話しするとライアン先生は
「彼はね、将来父親の事業を継がなければならないんだ。だから誰よりも明確な目標を持って入学してきた。でもね、今彼がとっている必須クラスの質がどうもよくないみたいでね──」
このままじゃレバノンに帰られない
「僕はとても胸が痛い。だって彼は『入学して以来僕は学んだと感じることが1つもない。
何度も自分に言い聞かせたんだ、自分に意味があると感じない授業にも何か学ぶことはあるだろうと。でもそうじゃなかった。
このままじゃお父さんの会社を継げる力なんて身につかないよ。恥ずかしくて帰られない』と言ったんだ。
彼が指摘している授業の内容を聞いてみたけどひどい。このままじゃ彼がかわいそうだ。彼だけでなく、その他の彼のような向上心のある学生の可能性が失われてしまう」
正直、かなりびっくりしましたしショックでした。ミレッドの訴えに衝撃を受けたばかりか、私自身18歳の頃こんなに熱心に勉強に臨んでいなかった事実に数分間後悔混じりの気持ちにかられてなりませんでした。
私が大学1年生の頃は、塾のアルバイトやファッションショーの広報のボランティアに明け暮れて、ろくに勉強らしい勉強をしませんでした。
幸いにも高校時代に出会った双子の親友が同志社大学と立命館に通っていて、彼女たちがきちんと大学生らしい勉強をしているのを、2回生の時に目の当たりにしたおかげで、少しずつ考えるようになりました。
時と若さは金なり
現在23歳、あと4ヶ月もすれば私は24歳になります。基本後悔はしないタイプですが、おろそかにしていた部分があるのは事実。
まだ遅くないと信じて、まだ私は若いと信じて、そして時と若さは一度過ぎ去ってしまうと一生帰って来ないと自分に言い聞かせて──
全力でできること、やりたいことをやろうと決心しました。
18歳のミレッドは23歳のアジア人をインスパイアーした偉大な学生です。
まとめ
外国人の学生からの学びは宝物です。「そんな風に考えるのか」と驚かされる毎日です。もちろん彼らが常に正しいわけでもありませんが。
先ほども述べましたが、基本私は自分がしてきたことを後悔しません。どの経験も私に学びを与えてくれているからです。
すぐには活かせなくても1年後5年後、20年後に、スティーブ・ジョブスが言っていたように点と点が繋がり活かされます。
23歳という若さに感謝して、日々多くのことを学び人生を色とりどりにしていきたいと思うばかりです。